何気にYouTubeを見ていたら、俺の興味をそそる動画がおススメ欄に出てきた。

ドラクエ7のリメイク(?)の映像だ。
大人になった今でもやり続けているシリーズ。
さすがに今となっては、熱も落ち着きつつあるが。
ガキの頃は、それはそれは夢中になってやったものです。
友達と公園で遊んでいても、どうしてもドラクエがやりたくなって「腹が痛てぇ…」と言って家に帰ったこともある。

しかし、俺の行動を友達は見透かしていた。
俺の家に侵入し、部屋まで突撃してきたのだ。

今となっては友人らの間で笑い話となっているが、当時はそれくらい夢中でプレイしていたものだ。
さて、おススメの欄に上がってきたその動画。
当時の記憶が、堰(せき)を切ったように蘇る。
そして、今は良い時代になったもので「体験版」というのがある。
体験版というものの、ストーリーの序盤の序盤だけではあるが、先行プレイが出来た。
そのボリュームも結構なプレイ時間で、3時間くらい遊ぶことができる。
初期のドラクエはファミコンでリリース。
当時のハードからしてみると比べ物にならないくらいの容量であるため、総プレイ時間が長い。
それに比例し、体験版も長くなっているので長時間、楽しむことができた。
しかもタダなので、非常にありがたい。
…と、プレイ後談となっているのだが、実はもう一つの物語がある。

それは、勇者(=自分)の名前を決めることだ。
いい歳して、自分の名前にするのは気恥ずかしい…。
誰かに見られるわけじゃないけれど、気分的にイヤじゃ。
じゃ、フルーツ系?
女の子じゃねぇから。
それじゃ、クラウドとかカミュとかノヴァ…。
まだ自分の名前の方がマシじゃ!
で、結局名前が決まらず、明日へ持ち越し。
適当な名前を付けても良かったのだけど、セーブデータを製品版に引き継げるとのこと。
しかし、その名前で世界を平和にしたくはないという、妙なプライドが自分自身を引き止める。
コントローラーを置いたその時から、その日の寝付くまでずっと名前を考えていた。
結構真剣に。プレイしたいからね。
と、その時なぜか俺の尊敬する人物の一人、立川談志の戒名を思い出す。

「立川雲黒斎家元勝手居士(たてかわうんこくさいいえもとかってこじ)」
まぁ、談志氏らしい(笑)
遺骨を墓に収められないまま、自宅マンションに1年以上置かれたままなだったのである。
なぜか。
理由はその戒名にあって、無宗教を公言してた上、その戒名の「うんこくさい」では、どこの寺も引き受けなかったそうだ。
さらに、この戒名のせいで墓地の契約が直前でダメになったとも。
いずれにせよ、この戒名(名前)のおかげでなかなか前に進むことはできないでしょう(笑)

あと、死去した当時のニュースで弟子の一人が、インタビュアーとのやり取りをしていた。
またその映像が、実に面白い。
かろうじて筆談で会話ができる状況で「師匠!最後に言いたいことは?」と尋ねたのだけど、その時に放った言葉がこうだ。
放送できないんです…最後の言葉が。。
さて、稀代の落語家が残した最後の言葉は何だったのか。
テレビでは放送できないらしく、翌日の新聞でそれを知ったのを記憶している。

その言葉はズバリ『お××こ』
行きつけの飲み屋で、この言葉を弟子たちの前で残した談志氏。
もう、大ウケだったそうだ。
放送禁止用語。
あえてこれで締めくくった。
「オレが死んでも、これはテレビじゃ言えねぇだろ」と、してやったり顔の談志氏が目に浮かぶ。
そんなことを思いふけながら、暖かい毛布にくるまれ、俺は眠りについた。
今、強烈な寒波が日本列島を襲っている。
勇者の名前を考える余韻と相まってか、その夜は一段と暖かさを感じられるそんな夜だった。
いい大人だからこそ、ゲームに付ける名前を悩んでもいいだろう。
結局、決まるのに2日かかってしまった…。
◆
一応、談志氏の最後の言葉を勇者に出来るのかどうかを試してみた。

ま、当然の結果である。