このシリーズの初回はこっちだったような気がするんだけど、保証はできないプー(´・ω・`)
ベンゾーが好青年っぷりを遺憾なく発揮し、ライターは何事もなかったように元の位置に戻された。
昔は100円ライターとは言っていたが、今じゃ100円では買えない。いくらするんだろうなーと思っていたその横に、30円引きの苺大福が並べられている。
一緒に買うと200円くらいか?と、謎の買い物の合計金額を頭の中のそろばんではじいてみる。
そうこうしているうちに無事、ご婦人の公共料金?の支払いが済み、次はベンゾーの番だ。
ペヤング大盛、おにぎり2種類、それにグラビアアイドルが表紙にある雑誌が次々にレジを通っていく。
そして最後に、俺の知らない商品がレジを通り過ぎた。それはティッシュだ。しかも鼻セレブ。贅沢だな。
まー、一人暮らしなら少しくらいの贅沢はいいかもしれんな。しっかりその汚れたメガネを拭いてくれ。と、その雑誌のお供にな♡
先ほどのご婦人とは裏腹にベンゾーのレジは滞りなく終わり、最後のレジ袋の有無を聞いてきた時の対応がシブいようで渋い。
「要らないです」と声に出して断わりゃいいのに、右手の🖐️を無言でのばす。
カッコつけてんじゃねぇよ❗この赤パン野郎が👙
無造作に自分のカバンに商品を入れ、退店していった。
そしていよいよ俺の番だ。
生まれて初めて同じ種類のおにぎりを2つ買う日がついにやって来たんだ。
こうしてもいいんだと気付くまでに46年の月日を費やしてしまった。
おにぎり以外の商品が次々とスキャンされていく。と言ってもバターチキンカレーとBIGカツだけだが。
残るはツナマヨのみ。バーコードも早くしてくれと言わんばかりに踊っているように映る。
一つ目のツナマヨ ピッ 二つ目のツナマヨ…
ピィーーーーーッ
えっ、なんだ?
👱🏽:「すみません!賞味期限切れです💦」
俺 : 🤦🏻♂️…。
いつだってこうさ…。
最後の最後で俺はつまずいてきた。でもいいんだ、こうしていつも俺は強くなってきたんだ。そうやって何度自分を言い聞かせてきただろうか、何度奮い立たせてきただろうか。
〽 涙の数だけ強くなれるよ アスファルトに咲く花の様に♪~
岡本真夜さん、何してるんでしょうね。
こうして、同じ種類のおにぎりを2つ食べることは叶わなかった。
店員さんが「もう一つおにぎりをお選びになりますか?」と言ってきた。
「あ、はい…」と力ない声をふり絞りながら、塩むすびを取りに行く。その時の声はあのご婦人の声いや、それ以下だっただろう…。
ガックリと肩を落とし、レシートを受け取った。
ところが、信じられないことが起っちまった!
その受け取ったレシートの合計金額は711円。
このコンビニはセブンイレブン……。
なんていい気ブンなんだ。
あのキャッチコピーもまんざらじゃねぇな。
フッ…フハハHAHAHAHAHA🤣
俺は勝利したんだ🤞~
例えて言うなら、野球の決勝戦で25 ‐ 24で惜敗したが、自得点の24点は俺が全て獲ったようなもんだ。
…次こそ、同じ種類のおにぎりを2つ食ってやる。
そのどうでもいい小さな小さな野望を胸に秘め、俺はスキップしながら店を出ていった。
- 完 -
◆
別記事で、自己寸評してみます(多分…)