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決着(オチ)のつけどころ

探偵ナイトスクープと言う番組がある。

本当に「くだらねぇなぁ」と思いながら涙する不思議な番組だ。
昔は毎週のように見ていた。
ちなみに、局長:上岡龍太郎、秘書:岡部まり
この時代が一番、番組の色が濃く出ていたと感じる。
(今は深夜に放送されているので、YouTubeで視聴するのみ)

感動させたいのか、笑かせたいのかよく分からない番組構成。
涙を拭くために出したハンカチで、今度は笑って口を押さえている。
ハンカチが忙しい。

同じ感動でも、番組によってずいぶん違う。

例えば、24時間テレビの感動企画。
あれは感動する場所まで、とても丁寧に案内してくれる。
苦労があって、支えてくれる人がいて、努力があって。
そこへ音楽が流れて、ナレーションが入る。

「まもなく感動です」
「次の角を曲がったところで、泣いてください」

別にこれが悪いわけでもない。
感動を届ける構成としては、王道だろう。

ところが、ナイトスクープは違う。

こっちが「あぁ、エエ話やなぁ…」と思っていると、本人が妙なことを言う。
探偵が余計なことをする。
せっかく感動していたのに、笑ってしまう。

今、泣いてたんやぞ!どうしてくれるんじゃ!

しかも、最後まできれいに片付くとは限らない。
依頼者は満足してて、探偵も帰ろうとしている。
納得していないのは、テレビの前の視聴者。

「えっ、それで終わり?」
……でも、本人がええなら、まあええか。

あの終わり方が好きなんです。

ナイトスクープには、依頼にひとまず決着がついても「出来事の意味はこうです」とまとめない終わり方がある。
解決が中途半端でも、依頼者が納得していたり、最後の妙な一言で終わったりする。

出来事には区切りをつけるだけで、視聴者の気持ちまでは締めくくっていない。

だから、「え?それでエエんかいっ!」と笑いながら、同時に「でも、この人にはよかったんやな」と胸に残る。
きれいな教訓に整理されない分、人間の実感が残るのでしょう。

関西の笑いにある、しんみりした空気にもツッコミを入れる感覚は、この作り方と相性がいい。
これが、ナイトスクープが磨いてきた独自の制作論というか、番組の作法なのでしょう。

「どう感動すべきか」まで番組に決められると、冷めてしまう人が一定数いると思われる。
少なくとも、その一人は俺です。
ナイトスクープでは、泣くのも笑うのも両方いっぺんにするのも許されている。

人生だって、何もかもきれいに片付くとは限らない。
本人が「まあ、これでエエか」と思えるなら、場合によってはそんな結末もアリではないでしょうか。

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